利用者様のマジックショー
それは、おやつTIMEでのこと。
私は、A様、B様、C様のおやつ介助をしていた。ちゃんと咀嚼できているかな?ちゃんと飲み込めたかな?なんて感じで確認しながら、A様⇒B様⇒C様⇒A様⇒B様⇒C様といったように、ひと口ごとにローテーションしながら行っていた。
そのときH様はご自分でプリンを召し上がっていた。
そして、私がA様のほうを向いておやつ介助をし、次にB様のおやつ介助をしようとしたそのとき、今日はおやつがなくてお茶だけだったはずのY様の前に、H様のプリンが瞬間移動しているではないか!
それに気づいたときの私の第一声は、「あ゛ーっ!」である。これをマジックショーと言わずして何と言おう。
どうやらH様は、ご自分のおやつに飽きてくると、目の前の人にあげたくなるらしい。Y様もまんざらではないようで、召し上がろうとされる寸前であった。危ないね~。危ないよ~。危ないわ~。もしもY様がプリンアレルギーだったら大変なことになってしまうよ。
このようにして、一瞬にして事故につながる恐れが、施設のあちこちに潜んでいるのだと思った。介護職員は、あちこちに目を配る必要がある。