高齢者施設で働くということ

仕事のことをメインに、日常生活でおやおや?と思ったことや、どうでもよいことなど、約1億2600人のうちの一人のつぶやき。

介護老人保険施設での出来事①

老健で実習を受けさせていただいたことがある。老健とは、介護老人保健施設のことで(詳しくはコチラ)、要は退院したあとに家庭へ戻るためのリハビリが行われる施設だ。さぞ、リハビリが活発に行われているのだろうと思っていたが、一人が受けるリハビリって毎日じゃないのねー。1週間に1回とか2回だったわ。

そればかりか、フロアに戻っても利用者様はシーンと静まり返っていて、何もやることがないから活気が感じられないの。とりあえずテレビつけておくか、とりあえず体操やっとくか、みたいなね。こんなんじゃ、自宅に帰れる日がどんどん遠くなっちゃうんじゃね?って感じてショックだったなー。

中にはやる気のある利用者様がいて、パズルやりたいとか、数字計算やりたいとか、おっしゃるわけ。ところが、自由にできるわけではなくて、30分いくらですの有料だったのだ。自前で、点つなぎとか間違えさがしが等の雑誌を用意して勝手にやるには良いのだけれどね。職員を介して、それなりの頭脳訓練をしようとすると有料となる。
色々と、せちがらい世の中やねぇ~。

さらに驚いたことがあった。他の利用者様が「私、タブレットがいじれるの」ってわざわざ私のところに持ってきて見せてくれたわけ。「おーっ!すごいですねっ!」なんつって私が喜んでいたら、「でもね、ここの職員が使わないでくださいって言うの。機器に影響があるから」とおっしゃるではないか。

はい? 機器に影響ですと? 電車の優先席で携帯通信がOKになった昨今でありながら、まだそげなこと言うとですか? 真意は他にありそうだ。
にしても、せっかくの楽しみを取り上げるのはねぇ・・・。

いや~、みなさん、こんな老後で良いのですか、と。そんな風に感じた実習だったとさ。

老健話し、次回につづく。