高齢者施設で働くということ

仕事のことをメインに、日常生活でおやおや?と思ったことや、どうでもよいことなど、約1億2600人のうちの一人のつぶやき。

ヤバイぞ、ヤバイぞ


早番介護職員1人で24人の利用者様。遅番介護職員1人で24人の利用者様。夜勤1人で24人の利用者様。

特養は大変だとは知っていたが、未経験の私にとって、想像以上に過酷な労働環境であった。勤務中は常に時間との闘いで、いつ事故が起きてしまうかしれない緊迫した状態。仕事ができない私はお昼休みも無いに等しく、水分補給もままならず、肉体も精神もボロボロで、このまま続けたら危険だなと感じた。

先輩職員は、残業が当たり前になっている。帰らないというより、やることが多くて帰れないのだ。それには“手書き”という悪魔が存在することも理由になっている。

定時になっても帰らない会社員は多い。その場合は、帰らないというより、帰りにくいというほうが当たっているかもしれない。だが、私が就職した高齢者施設は、ほんとに帰れないのだ。(他の施設に就職した同期からは、そこまで早出・残業はないと聞く)

特にビビったのは、16時間の夜勤明けにもかかわらず、2時間3時間4時間たっても帰れないことだ。入職間もない頃、夜勤明けの職員Aさんが利用者様を桜の花見にお連れしていた。そのAさんが「じゃ、お疲れさまでした~」と退勤したのは14時半だった。つまりAさんは、夜勤定時1時間前出勤+夜勤16時間-休憩1時間半+残業5時間=勤務時間20.5時間ということになる。20.5時間?なにブラック?と思った。でも、まぁそれは春の一時的なことだろうと思った。しかし、一時的ではなかった。恐ろしいと思った。

私が、仕事であまりストレスを感じたことのないこの私が、さすがにストレスを感じた。それもかなり強いストレスである。体が壊れ始めている気がした。これはヤバイぞと思った。

というわけで、退職させていただくことにした。というか退職した。

仕事に慣れたら、あんなことやこんなこと、提案して改善につなげたい、なんて己惚れていたけれど、まったく使い者にならない私なのだった。

なぜ、特養に就職したのか? それは介護の基本を学ぶため。そんな下心があった。そして行く行くは訪問に行きたかったから。

でも、ちょっとここで、いったん休止符が必要となった。